一時期、ネット上でのトレンドを独占した#自公以外を振り返ります。
きっかけは元マイクロソフト社長、成毛眞氏のSNS上での投稿。
不思議なのは東京の飲食店が統一ポスターなどを用意しないことだ。ボクならば「当店はしっかり感染防止をしています。不公平な緊急事態宣言には反対します。秋の衆議院選挙では自民党と公明党以外に投票します。お客様もご協力ください」
これを5万店でやれば政府も真面目に働くかもしれん。だれかポスターのデザインをしてあげてダウンロード可能にしてあげたほうがいいよ。最低でも30万票は動かせるであろう。(一部抜粋)
この投稿を堀江貴文氏が自身が外部講師を務める堀江政経塾に「これやれば?」と提案、すぐさま塾生達が自ら動き、ものの数時間でポスターが完成しました。
そこからは作成されたポスターを持って塾生達が直接都内の店舗を周り店舗への掲示をお願いしたり、SNSでの拡散を行ったりと自分達にできる活動を行いました。
7月14日には新橋SL広場前にて政治活動も行い、堀江政経塾を運営するホリエモン新党の代表でもあり、現NHK党の党首でもある立花孝志氏も参加され演説を行いました。
7月12日より再度の緊急事態宣言による飲食店への締め付け、西村大臣による金融機関への脅しとも言えるような発言、そういった状況もありこれらの活動が世論の後押しを受け一大ムーヴメントを巻き起こしたのです。
ではなぜ#自公以外、飲食店応援ポスターの活動をピタリと止めてしまったのか。それには秋に行われる衆議院議員選挙、公職選挙法が大きく関与しています。
塾生達の実際の声「ただただ飲食店を応援したかった」、「今の政権は声をあげない飲食店ばかりを狙い撃ちしすぎている、飲食店の怒りの声を国会に届けよう」という風に、選挙は意識しておらず純粋に活動している方達ばかりでした。
https://www.city.sumida.lg.jp/kuseijoho/senkyo/SANNAI_undou.html
堀江政経塾運営メンバーで調べた所、禁止されている政治活動や事前運動・落選運動に該当するのではないかという判断でストップをかけました。
都選管からの回答としては
・「お客様もご協力ください」の、内容が書かれていないので明確な投票依頼ではない。
・「自民党と公明党以外」という記載は、特定の政党への投票依頼ではない。
しかしながら、配布方法などで特定の政党への投票依頼に繋がると認められると事前運動とされ公職選挙法に抵触する可能性があるとの事でした。
都議選であれば公職選挙法上は問題なかったが、国政選挙では政党名を記載するために問題となることがあるそうです。
堀江政経塾が配布していること自体は問題ないのではとの事でした。
続いて、総務省の回答としては
現時点タダの落選運動(事前運動に当たらない)であっても、衆院選の立候補者が2択の場合(※)、相手側の陣営を応援しているということで、選挙区によっては堀江政経塾を運営するホリエモン新党側と、貼付した飲食店が事前運動をしたと取り締まりを受けるリスクはあるとの事でした。
※特定の政党への投票が外形的に1択で成立する
・大前提として、貼らないのが1番確実
・特定の政党や候補者について書かれていないこと、また自公以外に投票します、という記載はただの意思表明であり、協力くださいの具体的内容は書かれていないためこのポスターを貼ること自体は直ちに公選法違反とはならない。
・配布方法、配布時の声掛け等総合的な判断で特定の候補者の得票を目的としているかに留意してほしい。
・一般論として、比例ブロックより、一騎討ちの選挙区のほうがリスクが高い。
・事前運動にあたらなければ、公示日の前か後かはあまり関係ない。
・配布元が政治団体か個人かについても、事前運動に当たらなければあまり関係ない。
以上の理由から、堀江政経塾の塾生のみならず、ご協力いただいた賛同者や飲食店に迷惑が及ぶ可能性を考慮し、『#自公以外』飲食店応援ポスターの活動を停止いたしました。
今回の活動で大きく勘違いをされている方もいらっしゃいましたが、私達としては政権交代を訴えたかったわけではありません。現時点で日本を牽引しているのは自民党を中心とした政権与党である事実は事実として受け止めています。ですが、その権力があまりに巨大すぎます。今、あらためて、国民の声に耳を傾けて欲しい。「多くの国民から不信感を抱かれている」と言う危機感を持って政治を行って欲しいと切に思っております。飲食店応援ポスターとは形を変えてになりますが、間違っている、おかしい、と思うものについては、今後もどんどん声を上げていきます。